私は子供の頃、「扇風機の風にあたり続けると体に悪いし風邪を引くよ」と母親から言われ、それが頭の片隅に残っていました。
たしかに、ずっと当たったままで寝てしまうと、起きた時になんとなくだるい気がしますよね。
でも暑いし、ずっとエアコンを使うのも電気代が気になるし、本当に健康に影響があるのか気になる…
ということで今回は、「扇風機の風が体に与える影響&涼しいけれど風邪をひかない使い方」を教えますよ。
扇風機の風にあたり続けるとやっぱりダメ?
扇風機に関する噂って「風を頭からあててはいけない」とか、逆に「足からだとダメだ」とか、「あたり続けて寝ると突然死する」だとか…
関連することがいろいろあって、もはや都市伝説っぽくなっていますよね。
本当のところ一体どうなんでしょう?
結論から言うと、健康な成人が扇風機の風に当たり続けたことで、突然死するという確率は極めて低いようです。
しかし、体調を崩すことはあるようですよ。
特に、体温機能調節が未熟な赤ちゃんや、体力のないお年寄りは注意が必要ですね。
扇風機が原因でどんな体調不良が表れるの?
扇風機の風が体にあたりつづけると、主に「体の冷え」と「胃腸の不具合」が表れるようです。
眠っている間、人は体温が低下します。その状態で風があたり続けると、体が冷えすぎてしまうのです。
眠っている間、体は起床に向けて徐々に体温を元に戻していきますが、冷えすぎているとスムーズに戻すことができません。
活動に必要な体温にならないということです。
起きた時に体がだるいのは、これが原因なんですね。
また、体が冷えると血流が悪くなり、消化器系の働きを悪くしてしまいます。
結果、下痢や腹痛、消化不良などを起こしてしまうのです。
消化器系の元気がないと食欲もなくなりますので、夏バテにもつながってしまいますよ。
そうして連鎖反応で様々な体の不調が表れてしまうんですね。
健康的な扇風機の使い方
といっても、扇風機はやっぱり夏には欠かせないもの!
そこで「風邪をひかない健康的な扇風機の使い方」をご紹介します。
コツは「扇風機の風を直接体にあてず、空気を循環させるように置くこと」です。
1.扇風機は窓際に置く
夜の外気温が、室内温度より低い時に効果的です。
扇風機の風は、羽根の後ろ側の空気を取り込んで前に送り出しています。
もし、夜に窓を開けて寝られるのなら、扇風機は窓際に置くことをおすすめしますよ。
開けた窓を背にして置きましょう。外気を屋内に取り込んでくれますよ。
さらに扇風機が2台ある場合は、もう1台を廊下に向けて置きましょう。
寝室の空気をこもらせず、循環させることができますよ。
2.扇風機をエアコンと併用する
エアコンと併用することで、効率的に室内の温度を下げることができます。
エアコン1台よりも電気代がかからず、扇風機1台よりも涼しく快適に過ごすことができますよ。
扇風機の置き場所はエアコンの下がベストです。
エアコンから出された冷気は床にたまりやすいので、部屋全体に扇風機で冷気を循環させてやると良いわけですね。
ところで、真夜中にエアコンのタイマーが切れ、暑さで「あっつ~」と目がさめることはありませんか?
そんな時は、「エアコンのタイマーが切れる時間に扇風機が回るようセットしておく」といいですよ。
3.氷や水を扇風機と併せて使う
洗面器に氷水を入れ、扇風機の前に置きましょう。
氷水で空気が冷やされ、とても涼しくなりますよ。
2リットルのペットボトルを凍らせて使うのもOKです。
体がだるい時の解消テクニック
「ちょっとだけ…」と思って、ついつい扇風機の風にあたったまま眠ってしまったあなたのために、「だるさ解消テク」をご紹介しますよ。
手軽にできるものばかりなので、調子が悪いと思ったらすぐに試してみてくださいね。
テク1:温かいスープや味噌汁を飲む
温かいコーンスープや味噌汁を飲んで、冷えすぎた体を内側から温めてやりましょう。
味噌汁にショウガを少し入れると、さらに温まりますよ(チューブでOK!)。
朝はこれだけで朝食にもなりますね。
体に対する少しの気遣いで、体の状態がとても良くなりますよ。
テク2:半身浴をする
可能であれば、風呂にしっかり浸かって半身浴をしましょう。
37~38度程のぬるま湯がベストですよ。30分程度はお湯に浸かるようにしましょう。
そうすると血流が回復し、血行が良くなります。
冷えた体をしっかり温めましょう。
テク3:軽く運動する
軽く体を動かすと、手足の先が温まり、活動しやすくなりますよ。
手足をブラブラさせる、屈伸運動をするなどしてみましょう。
すぐに体がぽかぽかしてきますよ。
まとめ
・扇風機の風にあたり続けると、「体の冷え」や「胃腸の不具合」など、体調に支障をきたすことがある
・風邪をひかないためには、風を直接体にあてず、循環させることがポイント
<具体的な方法>
①扇風機を窓際に置いて、外気温を室内に取り入れる(外気温<室内温度の時のみ有効)
②扇風機が2台ある時は、1台を室内から廊下や他部屋に向かって置く。(室内の空気を外に出してくれる)
③エアコンと併用する。扇風機を置く位置はエアコンの下がベスト。(冷えた空気を部屋全体に循環させる)
扇風機は、上手に使うと暑い日も快適に過ごせる優れものです。
少しの工夫で、体にもお財布にも優しい快適な夏を過ごしましょう!